SE(システム・エンジニア)として困った

SE(システム・エンジニア)として困った 人生の指針1

もう、はるか昔のことですが...
平成元年に、上流工程専門のSE(システム・エンジニア)として独立しました。
独立と言っても、いろいろな会社に仕事をくださいと言うフリーのエンジニアです。

顧客のシステム化の要望を100%満足するシステムを開発するが...

お客様を訪問して、「どんなシステムを希望しますか?」とヒアリングします。

当時、30代前半です。
まだ若く、とても几帳面でした。

顧客の発言を聞き漏らさず、すべてと記録して100%満足するシステムを開発しました。
プログラマーに作成してもらったプログラムを組合わせて持ちこんで
導入のためのテストを顧客担当者と一緒に行います。

すると...
「違う!」と言われます。
でも、しっかり記録にあります。

私の方は、「打ち合わせ通りですよ」と言いますが..
「そうは、言ったんですがホントは違うんです」という返事です。

「ホントは違う」と言われても...
システムの改造をしなくてはいけません。

担当分野のプログラマーに修正依頼をして
修正が終わったら、再度導入のテストをする必要があります。

顧客にとっても、開発者の私たちにとっても
納期が延びて、コストが増えます。
システムの品質も当初の計画より下がります。

顧客も不満です。

同じようなことが、顧客が違っても発生します。

こんなことを、繰り返していたら
顧客にとっても私にとっても良いものではありません。
「言った・聞いてない」と言うことが、何度もありました。
これは、誰でも経験があると思います。
感情的な行き違いもあります。
感情的なことは、精神的にきついです。


どうしようとか悩みました。

システム開発をするSEとして悩んだこと

ここでの「気づき」が、私の人生の指針の1番目となる!

発見したことは

 顧客が 
 口で言っていること ≠ 心で期待していること

と言うことです。

顧客は、自分の「して欲しいこと・期待していること」を
上手く言葉で表現できないんです。

表現できないのに、
しっかり聞いて、それに応えようとしたことが間違いでした。

では、どうしたら?!
 「上手く言葉にできない顧客の期待を受信できるか」
が、人生のテーマの土台となりました。

当時は、意識していませんでしたが、
後年思うと、この「気づき」が人生を左右したことに間違いありません。

どんな仕事でも、顧客の期待に応えることが必須です。

単純作業を請け負うなら問題ないですが、
営業、企画、提案、コンサルやシステム開発などを受注ししようとすると
必ず「顧客の上手く言葉にできない期待」を正しく受信することが必要です。

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